ライトファンから見たアーセナル

素人が偉そうにアーセナルの戦術を語ります

レノはロングパスが苦手らしい

 アーセナルは、8月24日の3節リバプール戦は1-3で敗れてしまいました。リトリートで、4-3-1のブロックを自陣ゴール前に築きつつも、2人のストライカーは高い位置に残すという攻撃的なロングカウンター戦術でした。失点してしまう前に先制できそうな場面もいくつかあり、これを活かせなかったのが勝負のアヤでしょうか。


 この試合で私が注目していたのは、前回の投稿で記載したとおり、①ゴールキックからのビルドアップをどうするか、②ロングフィードをどれだけ用いるかの2点でした。

 この点、①ゴールキックからのビルドアップには若干の修正が見られ、②ロングフィードはダビドルイス、ジャカが連発していました。これからこれらのことについて述べたいと思います。


 まず、①ゴールキックからのビルドアップです。アーセナルは、この試合でもゴールキックからのビルドアップを諦めず、基本的にはレノがショートパスでボールを出していました。

 ゴールキック時の選手配置は、下記図のとおりです。

 ゴールキック時は、この図のとおり、ソクラティスはゴールエリア右にいたのに対し、ダビドルイスがペナルティエリア左まで開いていました。また、中盤ではウィロックが左アウトサイドレーン〜左インサイドレーン、セバージョスが中央レーンに位置取り、中盤が左サイドに偏っていました。このようにアーセナルはこの試合で左右対称であった1、2節とは異なる選手配置にしてきました。

 

 ゴールキックからのビルドアップは、この位置関係をベースに下記のように行われました(→はショートパス、↗はロングボール)。


①01.43

 レノ→ルイス↗ぺぺ ✕

②08:45

 レノ→ルイス↗オーバメヤン ✕

③11:56

 レノ→ルイス→レノ→ソクラティス→ナイルズ→グエンドージ→ソクラティス↗モンレアル→ジャカ↗オーバメヤン △

④24:29

 レノ↗オーバメヤン ✕

⑤45:55

 レノ→ルイス↗オーバメヤン ✕

⑥55:33

 レノ→ソクラティス→グエンドージ→レノ→ルイス→モンレアル→ジャカ→グエンドージ→ジャカ↗ウィロック △


 ③⑥は最終的にロングボールが通らなかったものの、追い詰められて出したロングパスというわけではなく、この試合の狙いであるロングフィードの一環と思われます。一方、①②⑤ではプレスをかいくぐることができませんでした。

 今回、ダビドルイスをゴールキック時に左アウトサイドレーンまで離したのは、ダビドルイスのところまでにプレスが来る時間を作ることで、ダビドルイスに正確なロングフィードも狙える時間を与えたいという考えがあったのかもしれません。しかし、中央レーンにいるサラーの寄せが速く、ダビドルイスは右斜め前を向いて落ち着いて右足でロングボールを蹴るだけの余裕はほとんどなく、①②⑤の3回中、②⑤の2回は利き足でない左足でオーバメヤンへロングボールを出していました。


 次に、②ロングフィードです。これについては、前節に続いてダビドルイスが積極的に蹴っていたほか、今節では怪我から復帰したジャカも普段に増してロングフィードを出していました。チャンスになる場面もあり、ロングフィードはハイプレスをしてくる相手には今後も積極的に使って欲しいところです。


 以上のゴールキックからのビルドアップとロングフィードを見ていて思ったこととして、ダビドルイスを左CBに配置するのは正しいのでしょうか。というのも、ゴールキックで左のダビドルイスに出してしまうと、ダビドルイスはプレッシャーを逃れるため、どうしても左前を向いてしまいがちです。そうすると、角度的に利き足である右足でのロングフィードなどができなくなってしまいます。また、ジャカは今節は3CMの中央でしたが、普段の2CMの場合は左側に位置しています。すると、ダビドルイスを左CBに配置すると、せっかくロングフィード、縦パスの出し手が二人いるにもかかわらず、ロングフィード、縦パスが出てくるポイントが一緒という相手にすれば守りやすい状況となってしまいます。

 ダビドルイスは左足でも強くボールを蹴れるとはいえ、そのロングフィード能力を最大限活かすことを考えれば、右CBとする方が利点が大きいように思います。


 ところで、今シーズン始まってから私は各チームのGKのパスに比較的注目して試合を見てきましたが、レノはミドルレンジのロングボール(言葉が変ですね。「ミドルレンジ」なのに「ロング」ボールって。)を蹴ること自体が少ないし、これは素晴らしいパスと思うことも少ないように思いました。チェフを見てきた私としては、「レノは、足元はトップレベルではないものの上手い部類」という認識で、一般的なアーセナルファンも同様の評価だと思っていました。しかし、ほかのGKのミドルレンジのロングボールなどを見ているうちに、実はレノのロングボールの精度はあまり高くないのではないかと思いました。そこで、Whoscoredを見てみたところ、

Weaknessesの欄にばっちりLong passingの文字がありました。


 皆さんは、このこと知ってましたか?


 まあ、WhoscoredのCharacteristicsはホントかよって思うこともままあるので、信用できるかは分かりませんが。

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