ライトファンから見たアーセナル

素人が偉そうにアーセナルの戦術を語ります

どん底とそこからの脱出(2019/12/5ブライトン戦、2019/12/9ウエストハム戦)

ブライトン戦について(あっさりと)


 2019/12/5のホームブライトン戦は、前半にブライトンに先制を許すと、後半に一度は同点に追いついたものの、追加点を奪われ、1-2で敗れました。これでプレミアリーグ直近7試合を3分4敗とどん底です。


フォーメーションについて

 フォーメーションは、下記のとおり4-2-3-1でした。


 メンバーは前節からチェンバースに代わって怪我から復帰したベジェリンが入ったほか、グエンドージに代わってトレイラ、ムスタフィに代わってソクラティスが入りました。トレイラ、ソクラティスを選んだのはビルドアップよりも守備の強化を狙ったものだと思います。


攻撃について

 バックからのビルドアップを志向したものの、うまくいかず、CBダビドルイスからのロングボールが目立ちました。


守備について

 守備はトレイラが一列上がって4-1-4-1の守備ブロックを形成し、プレッシングをしていました。

 前からはめようという意識はあるものの、プレッシングのタイミングが合わず、空回りしていました。


選手交代

 0-1の46'にウィロックに代えてぺぺ、1-1の72'にコラシナツに代えてティアニー、1-1の77'にラカゼットに代えてマルティネリが投入されました。

 ぺぺ、マルティネリの投入の意図は攻撃陣の活性化ということで分かりますが、コラシナツに代えてティアニー投入の意図はどういうことでしょうか。ここでFBのティアニーを投入するぐらいであれば、最初からティアニーで良かったのではないかと思いました。





ウエストハム戦について


 2019/12/9のアウェイのウエストハム戦は、ウエストハムに先制を許し、重苦しい雰囲気が漂っていましたが、60'にマルティネリが同点ゴールを決めると、66'にぺぺ、69'にオーバメヤンがゴールを奪い、1-3で快勝しました。

 UnderstatのxGでも0.52-1.79でアーセナルが勝っていました。

 プレミアリーグでは実に2019/10/2ボーンマス戦以来8試合ぶりの勝利で、どん底から脱出しました。



フォーメーションについて

 フォーメーションは下記のとおり、4-2-3-1でした。


 メンバーは怪我のベジェリンに代わってナイルズが入ったほか、ダビドルイスに代わってチェンバース、ウィロックに代わってマルティネリ、ラカゼットに代わってぺぺが入りました。

 最終ラインにソクラティス、チェンバース、ナイルズの3人が入るのは、1-0で勝った開幕戦のニューキャッスル戦以来です。



攻撃について

 バックからのビルドアップを志向しましたが、なかなか前には進めず、低い位置でソクラティスとチェンバース間でパス回しをすることが多かったです。ボールポゼッションはアーセナル65%であるにもかかわらず(sofascore)、アクションエリアはアーセナルのディフェンシブサード42%、ミドルサード39%、オフェンシブサード19%で、CBチェンバースがタッチ数が114回、パス数が105回といずれもチームトップを記録してしまいました(Whoscored)。このようにビルドアップという点ではかなり問題があり、特にソクラティスのビルドアップは見ていて不安でした。

 もっとも、その他のポジショニングバランスについては良好で、下記のアーセナルの選手の平均ポジションを見ても、適切な距離感が保たれていたと思います。




守備について

 前節はCMトレイラを上げて4-1-4-1守備ブロックを作りましたが、今節は素直に4-2-3-1の守備ブロックでした。

 相変わらず、最終ラインが低く、前線のプレスは空回りしていた印象です。ウエストハムがライン上げすぎで、そのおかげでアーセナルが得点できたのでバランスが難しいのは分かりますが、あと少しは上げてほしいところです。



選手交代

 29'に負傷したティアニーに代えてコラシナツ、86'に負傷したジャカに代えてグエンドージ、88'にぺぺに代えてネルソンが投入されました。

 怪我で2枠使っていることもあり、至って普通の交代でした。

 


総評

 勝って自信を取り戻すことが重要だったので、とりあえず、ウエストハムに勝てて良かったです。まずは、それが一番です。いや、本当に良かった。

 さて、スタメン落ちしたラカゼットですが、残念ながらラカゼット、オーバメヤンの同時起用をやめたのは良かったと思います。両名はストライカーであって、程度の差はあれ、組み立ての貢献は少なく、同時起用はチャンス創出の弊害になると思います。非常にもったいないですが、前線はしばらくは今節のメンバーを基本としていって欲しいです。

 また、中盤ですが、昨シーズン同様、ジャカ、トレイラのペアがもっとも安定するように思えます。多くの方がトレイラにアンカーとしての役割を期待していますが、トレイラは適切なタイミングでゴール前に走り込むことができ、アーセナルにはそういったプレイができる選手が他にいない現在は、攻守に貢献できる役割での起用で良いと思います。

 一方、最終ラインについては再考の余地がありそうです。ダビドルイスの代わりにチェンバースを使ってもスピード不足は変わりませんし、ラインもかなり低かったと思います。一方、ソクラティスはボールを持ったときのプレイがかなり怪しく、もっとプレッシャーの激しいチームとの対戦では狙われかねません。CBは誰を使っても一長一短ですが、①スピード重視であればソクラティス、ムスタフィ、②スピードとビルドアップの総合であればムスタフィ、ホールディング、③ビルドアップ重視であればダビドルイス、ホールディング、チェンバースから2人といったところでしょうか。もっとも、今回結果が出ているので、次節は下手にいじるより同じペアで良いと思います。

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