クリスタルパレス戦 マッチレビュー
10月28日のプレミアリーグのクリスタルパレス戦のアーセナルのスターティングイレブンは
ラカゼット
オーバメヤン エジル イウォビ
グエンドゥージ トレイラ
ジャカ ホールディング ムスタフィ ベジェリン
レノ
の4231で、守備は4-4のブロックを敷く戦術でした。
試合ですが、クリスタルパレスの守備ブロックを崩すことができずに攻めあぐね、守備ではザハのテクニック、フィジカルを活かしたドリブルをなかなか止めることができず、押され気味の展開となります。そして、前半終了間際にはムスタフィがペナルティエリア内で相手の足にタックルしてPKとなり、これを決められて0-1とされました。後半になると、怪我のベジェリンに代えてリヒトシュタイナーが投入されます。そして、トレイラがファールを受けて得たフリーキックをジャカが直接決めて1-1に追いつきます。さらに、その数分後にはコーナーキックがこぼれたところをオーバメヤンが押し込み、2-1と逆転します。アーセナルはエジルに代えてウェルベック、オーバメヤンに代えてラムジーを投入し、運動量及び守備の強化を図りますが、ザハに左サイドを突破され、左バックだったジャカがファールを誘われてPK、これを決められて2-2に追いつかれました。そして、そのまま試合が終了し、アーセナルの連勝は11でストップしました。
この試合ですが、6日間の間の3試合目ということもあって疲れがあったのか、クリスタルパレスの守備を崩せませんでした。実際、枠内シュートはゴールとなった2本のみに抑えられました。しかし、クリスタルパレスにも押し込まれつつもPK以外では、そこまで決定的なチャンスを作らせたわけではなく、ある程度安定していたと思います。得点期待値(xG)も、総合ではアーセナル0.82、クリスタルパレス2.11ですが、PKの得点期待値は0.76のようなので、クリスタルパレスの2本のPK以外の得点期待値は0.59となり、PKを除けば、比較的守備が安定していたといえる試合だと思います。
個人パフォーマンスですが、トレイラは、この試合でもセカンドボールを奪取するとともに機を見て攻め上がり、同点弾となったフリーキックを得るファールを誘うなど普段通りの良いパフォーマンスを見せていました。トレイラは、当たってもいないのにダイブしたりはしませんが、粘るべきときと粘らずに転ぶべきときの判断がうまく、これまでのアーセナルにいないタイプだと思います。
また、ジャカは慣れない左バックのポジションで、オープンプレイでは攻撃において効果的なプレイができず、守備ではザハに誘われてPKを与えてしまいました。しかし、PKの場面以外では、無難に守備をこなしましたし、セットプレイでは角度が少ないところから強烈なシュートを直接叩き込みました。これで今シーズンフリーキックからの得点は2点目であり、この調子を維持すればアーセナルにとって貴重な武器になりそうです。
一方、ムスタフィは、一本目のPKを与えた場面で、タックルする必要性もないにもかかわらず、危険なタックルをしてPKを与えてしまいました。2点目についてもムスタフィを責める意見もありますが、この1点目は素人の私から見ても理解し難い判断ミスだったと思います。
また、前節素晴らしいパフォーマンスを見せたエジルもこの試合ではベジェリンへのパス1本を除いて効果的なプレイができませんでした。エジルが特に悪かったというわけではありませんが、週給35万ポンドと言われる圧倒的な給与をもらっている以上、セクシーでなくてもいいので、もう少し状況を打開するプレイを見せて欲しいところです。
当サイトのレーティングは
ラカゼット 5
オーバメヤン 6
エジル 5
イウォビ 6
グエンドゥージ 5
トレイラ 7
ジャカ 6
ホールディング 6
ムスタフィ 4
ベジェリン 6
リヒトシュタイナー 6
ウェルベック 5
ラムジー 採点なし
アーセナルには個人で突破を図って無理やり守備ブロックを破壊してスペースを作ってしまうような選手がおらず、素早く守備ブロックを構築して守備するチームが相手だとなかなか得点するのが難しいのが現状だと思います。そのため、移籍市場では、この試合で苦労させられたザハのような選手をぜひ獲得して欲しいと私は思います。また、現在のスカッドでは、成長途上のイウォビがそのような役割を果たせそうな可能性を感じられる選手であり、ぜひザハのようなプレイを示せるレベルまで成長して欲しいです。