ライトファンから見たアーセナル

素人が偉そうにアーセナルの戦術を語ります

ウォルバーハンプトン戦 マッチレビュー

11月3日のウルブス戦のスターティングイレブンは


ラカゼット

オーバメヤン エジル イウォビ

ジャカ トレイラ

コラシナツ ホールディング ムスタフィ ベジェリン

レノ


で、フォーメーションは4231でした。


 試合は、前半10分過ぎに、ジャカがコラシナツからの横パスを自分へのパスでないと勘違いしてスルーすると、そのボールを奪われてウルブスに先制されました(0-1)。先制したウルブスは343の守備ブロックを敷いて、アーセナルはこれをなかなか崩せません。アーセナルは後半開始と同時にイウォビに代えてグエンドゥージを投入して4312にフォーメーションを変え、中盤の主導権を握ろうとします。これによりボールの流れは多少良くなったものの、ゴールを奪うところまではいきません。75分過ぎ、エジル、コラシナツに代えてラムジー、ミキタリアンが投入され、442にフォーメーションが変更されます。すると、85分過ぎにミキタリアンが左からゴールに向かうクロスを放つと、オーバメヤンがジャンプしたもののボールには触らず、ボールはそのままゴールに吸い込まれ、1-1の同点に追いつき、試合終了となりました。

 この試合は、早い時間に失点してしまい、相手が守備的になってしまったため、難しい試合になってしまったと思います。そして相手のスリーバックに苦戦したのはレスター戦の前半を思い出します。アーセナル攻撃時のポジションと相手のポジションは次のとおりです。


   05 15 16   

     ラ

    08 28

02 オ  エ  イ 19

コ  10 09 07  ベ

    ジ ト

   ホ   ム


ワイドポジションのベジェリンとコラシナツが塞がれるとともに、最初の三枚の守備ブロックのためにジャカやトレイラから前線中央へ良いパスが入りませんでした。また、スリーバックのため、ハーフスペースに位置するオーバメヤン、イウォビをケアするのは中央の選手であるという役割分担が分かりやすいのもあるのか、オーバメヤン、イウォビは効果的なプレイをさせてもらえませんでした。ウルブスのウイングバックは、ベジェリン、コラシナツをよく見ていたので、オーバメヤンとイウォビにはもう少しスリーバックの外を突く動きをして欲しいところでしたが、オーバメヤンにはウインガー的な動きは難しいですし、イウォビは得意ではない右のポジションであるからか判断が良くありませんでした。

 ワイドにウイングバックのみ配置して中央の守備を固めるウルブスに対し、エメリ監督は、サイドを厚くするのではなく、より中央を厚くした4312で打開しようとしました。フォーメーション的な相性よりもオーバメヤン、エジルを得意な位置でプレイさせることを選んだと言えます。しかし、結果的には効果的ではなく、エジルを下げてサイド攻撃型の442に変えてから得点が生まれました。

 ちなみにunderstatsの得点期待値(xG)はアーセナル0.97、ウルブス1.90であり、引き分けで済んで良かったといえる試合でした。



 各選手のレーティングですが


ラカゼット 5

オーバメヤン 5

エジル 5

イウォビ 5

ジャカ 4

トレイラ 6

コラシナツ 5

ホールディング 5

ムスタフィ 5

ベジェリン 5

レノ 7


グエンドゥージ 5

ラムジー 採点なし

ミキタリアン 6



一部のファンの間で、ラカゼット、オーバメヤン、エジルを共存させる方法として4312の採用を求める声が前からありました。私は、アンチェロッティ監督のミランでしか成功例がない4312をエメリ監督が採用するわけがないと思っていましたので、採用されてびっくりです。当時のミランはドリブル、シュートを得意とするカカが10番ロールであり、おそらくカカに最終ラインとセントラルミッドフィルダーの間でドリブル、シュートを効果的にさせることを目的にしたフォーメーションだったのではないかと想像しています。とすると、それらの能力に乏しいエジルが10番ロールでも機能するフォーメーションなのか私はやや懐疑的に思っています。今回のパフォーマンスをみて、エメリ監督が4312をオプションとして継続するか注目です。

×

非ログインユーザーとして返信する