ライトファンから見たアーセナル

素人が偉そうにアーセナルの戦術を語ります

得点期待値(xG)からみるエジルの評価及びラムジー契約延長交渉決裂について思うこと

 私は、エジルに対し、厳しい意見を繰り返していますが、今回は、 得点期待値等のデータでエジルとラムジーを比較することで、エジルのパフォーマンスについて検討してみたいと思います。

 今回用いる得点期待値(xG)はOptaが膨大なデータからシュート時の位置関係をもとにゴールの期待値を算出したものになります(日本語訳についてはいつも読ませてもらっているサイトのものをパクリました。)。そして、アシスト期待値(xA)、得点関与期待値(xGchain)は、得点期待値から導くものとなります。このような性質上、いずれの数値もシュートが上手い者が多ければ実際は期待値以上の結果に、シュートが下手な者が多ければ実際は期待値以下の結果になる傾向があります。


 以上を前提にエジルとラムジーについて左から順に90分の得点期待値、アシスト期待値、得点関与期待値をみていくと


エジル

2017-2018 0.18 0.38 0.90

2016-2017 0.18 0.25 0.72

2015-2016 0.23 0.52 0.96

2014-2015 0.19 0.32 0.79


ラムジー

2017-2018 0.35 0.29 0.93

2016-2017 0.26 0.33 0.83

2015-2016 0.30 0.14 0.80

2014-2015 0.30 0.24 0.75


であるとのことです。これをみると、いずれのシーズンもラムジーの方が得点期待値が多いことが分かります。ラムジーは2017-2018シーズンまではシュートが下手だったので、ここで期待されるほど実際はゴールをあげていませんが、エジルよりもいい位置からシュートを打てているとは言えそうです。

 もっとも、エジル支持派からは、エジルはパスで貢献していると言われてしまいそうです。実際、アシスト期待値をみると、2016-2017シーズン以外はエジルがラムジーを上回っています。

 しかし、得点期待値とアシスト期待値の合計値は、2014-2015、2016-2017、2017-2018シーズンはラムジーの方が上ですし、得点やアシストに限らない90分あたりの得点関与期待値についてみても、2017-2018シーズンはもちろん、2016-2017シーズンもラムジーの方がエジルを上回っています。

 とすると、ここ二年はエジルはオフェンス面だけに限ってもラムジーよりも貢献できていないといえそうな気がします。これからすると、エジルは、もっと積極的にゴールを狙ってゴールをあげるか、オフェンスでの貢献が少ない分を守備でもっと貢献するかしなければ、週給35万ポンドとも言われる給与に見合うパフォーマンスとはいえないのではないでしょうか。




 ラムジー本人が先日ついに契約満了で移籍することについて報道に話したようです。チームのために冬に移籍金を残して移籍して欲しいところですが、契約延長交渉のやり口からして金銭への欲求は強そうで、クラブのために冬で移籍してくれることはあまり期待できないように思います。(裏切り者扱いされがちですが、契約最終年に突入する段階で移籍意思を明確にしていたサンチェス、チェンバレン、ファンペルシは、曖昧な態度をとって契約最終年にクラブにとどまって高額な給与で契約延長交渉をしてきたラムジー、エジル、ウォルコットよりも実はクラブのことを考えてくれていたのかもしれません。)

 この一件については、契約最終年に突入するにもかかわらず、ラムジーを売却しようとしなかったと思われるフロント陣が一番責められるべきと思います。しかし、遅まきながらラムジーに対し毅然とした態度をとったことは、ラムジーをフリーで手放すことになるとしても、ウォルコット、エジルと続いてきた契約最終年の選手がフリー移籍をちらつかせて高額の給与での契約更改を迫ってくるアーセナルの悪しき伝統とようやく決別を図るものとして私は評価したいと思います。

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