ライトファンから見たアーセナル

素人が偉そうにアーセナルの戦術を語ります

エジルとミキタリアンの違い

 エジルとミキタリアンはいずれも高いパス能力を有するプレイヤーですが、そのスタイルは大きく違います。

 エジルの得意とするのは相手の予想の裏をかく、もしくは相手が予期していなかったところにパスを出すことです。一方、ミキタリアンの得意とするのは、相手が対応しきれない判断速度、ボールスピードでピンポイントのパスを出すことです。

 昔からファンタジスタと呼ばれているのはエジルのようなプレイスタイルで、そのパスは見るものを楽しませるエンターテインメント溢れるものだと思います。ヴェンゲル時代のアーセナルは勝負に徹するというよりも魅せるプレイをすることも重視していたように思われ、そんなアーセナルを好きになったファンの多くはエジルのプレイスタイルも好きなのではないでしょうか。エジルの相手の裏をつくというプレイスタイルからすると、エジルの前に複数の味方プレイヤーがおり、パスの選択肢が複数ないと、その威力は激減してしまいます。そのため、エジルはパスの選択肢の少ないサイドでは力を十分発揮できず、中央やや低めでこそそのパス能力を活かせると思います。

 一方、ミキタリアンのプレイスタイルは極めて合理的で、スペースもフリーのプレイヤーも少ない現代サッカーに適したものといえるでしょう。ミキタリアンのプレイスタイルからすればエジルと異なり選択肢の少なさはパス能力の発揮にあまり影響はなく、中央でもサイドでもどこでもそのパス能力を発揮することができると思います。ただし、相手が対応できない瞬時の判断による高速パスは味方にとっても優しくないパスであり、前線の選手には高い反応速度及びミート技術が要求されるでしょう。

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